ヨシトのたびかん

主に福岡。ときどき県外の美術館までの小さな旅や展覧会の感想など

知らなくてもコワくないよ『アジア美術、100年の旅』福岡アジア美術館

のんびりしてたらあっという間に会期終了間際のアジ美に行ってきました。

(2019年11.26日まで!)

アジ美こと福岡アジア美術館はアジアの近現代美術を専門的に紹介する

世界に唯一の美術館として1999年に開館し、今年はなんと開館20周年。

博多座の隣にあるリバレインセンタービルの7・8階にあります。

 

今回の展示は第一部が「東アジア」「東南アジア」「南アジア」の3つのエリアに分けて、それぞれの地域性が色濃く表れている作品を中心に展示してあるということで

展示室を歩きながら旅するように見ていきます。

 

 

それぞれ3つのエリアごとにそのエリアに関する本や旅のガイドブックなどが

置かれていて、本を読むこともできます。

本の横にはアジ美併設のカフェで食べられるセットの紹介も。

 

 

さて、皆さんはアジア美術、しかも近現代のアジア美術なんて学校の授業で習いましたでしょうか?

数十年前の学生の私の記憶を振り返ると、さっぱりなかった気がします。

教科書に載っているような西洋絵画のように

「この展覧会に行けばこの作品が見られる」

という予定調和の安心感がないゆえに、どうしても行くのがおっくうになってしまう

気持ちと、休日は家でダラダラしていたい気持ちが相まって会期終了間近の来館となったのでした。

 

そして気になる展覧会の様子をば。

今回の展覧会はすべて写真撮影OKで、撮影に集中すると実物をよく見ない癖が発動するのでなるべく絞って撮影しようと決心し、会場入り。

しかし、結果は69枚写真を撮っていました。決して優柔不断ではなく、ブログの資料として必要になるかもって思ったからです。(小声)

 

全部を載せるのは難しいので、特に気になったものを紹介。

モンゴルの方で、ダグヴァサムブーギーン・ウーリントゥヤ『わたしは凧』

空に浮かぶ女性の姿が気持ちよさそうなところと、切り離されたいと考えている眼下の人間たちの姿にもどこか愛嬌があって、憎めないところがあります。

 

そして所変わって壁一面にパキスタンの映画ポスター。一体どんな内容なんだろう、と想像が膨らみます。その国の女性のお洒落や美人像などが分かる気がします。体型はふっくらで唇は厚め、目に力を入れたメイク、ロングヘアが基本、なのかな。

1969~1984年に制作されたポスターなので、現代はもっと違う価値観になっているのかも?

 

 

 

第二部の「アジアのなかの福岡」ではアーティストたちが福岡に滞在して作品を生み出す、アジア美術館の滞在制作事業によって生み出された作品の展示がありました。

 

映像作品でお見せ出来ないのが残念ですが、

中国の方でチュンリン・ジョリーン・モク『店を見る』

 

川端商店街の16店舗を撮影したビデオです。

ナレーションは出てくるお店の息子さん。

帽子店、洋服店、ししゅうのお店など、商店街で見かけるお店がたくさん出てきます。

商店街で働く人たちがどんな風な1日を過ごしているかを淡々とありのままに、

映しています。お店の人から聞いたエピソードも有り。

派手なことは起こらないけど、経験したことのない誰かの日常って面白いです。

知ってるようで知らないことを発見できたビデオでした。

 

 

 

アジア美術ってどんなものかぷらっと

美術館を旅してみると自分の好きな作品が見つかるかもしれません。

知らなくても怖くないですぞ。

faam.city.fukuoka.lg.jp