ヨシトのたびかん

主に福岡。ときどき県外の美術館までの小さな旅や展覧会の感想など

青森美術館めぐり⑧「十和田市民図書館・アート広場・トワーレ・松本茶舗」

十和田市現代美術館を後にし、近くの観光スポットを回ります。

チェ・ジョンファ 「フラワー・ホース」 十和田市現代美術館の設計者は西沢立衛

美術館から徒歩5分程度で建築家、安藤忠雄設計の十和田市民図書館へ。十和田市民図書館は外側から見るとシンプルで積み木を並べたような感じ。中に入ると木が多く使われていて温かみがあり、窓から差し込む光も明るく、ここなら冬も快適に本が読めるような気がしました。

図書館の近くの桜の広場にあるカリヨン(馬蹄モニュメント)。この時は鐘は鳴ってなかったです。

官庁街通りには馬モチーフがいっぱい。

十和田市現代美術館から歩いて徒歩数分。とんかつTONTONで奥入瀬ガーリックポーク使用のカツサンドを食べました。一口噛むと溢れる肉汁に、スマホが掴めなくなるため写真どころではなくなります。モグモグ。

 

十和田市現代美術館前のアート広場。

草間彌生「愛はとこしえ十和田でうたう」

後ろの方から撮影してみました。カボチャの中に入れます。

 

エルヴィン・ヴルム「ファット・ハウス」

太った家! 夜は入れませんでしたが午前中に行ったら中に入ることができました。ファット・ハウスが「自分は家なのかアートなのか」などを喋ってる映像が流れています。(日本語の字幕が出ます)

 

隈研吾設計、市民交流プラザ「トワーレ」

宿泊したホテルの客室内から見たトワーレ。

 

トワーレの斜め向かいにある松本茶舗のことを知ったのは、ホテルに置いてあった街中のガイド冊子をもらってからでした。

十和田市観光パンフレット【とわだ旅】(PDF版がダウンロードできます)

 

美術館からは徒歩10分くらい。昭和な感じの小さなお店で、入ってもいいものかな~、とドキドキしながら中へ足を踏み入れました。お店の中には有田焼のお皿やティーカップなどの食器以外にも鍋やバケツなどの日用品が色々揃えてあって「茶舗」のイメージとはかなり違います。

入って左の方の机の前に座っていた店主の松本さんが、先に展示を見るかお店を見るか訊いて下さったので展示を見ることにしました。

作品にまつわる当時の話や松本さんとアーティストとのやり取りなど、いろんなエピソードを交えながらお店の中にある現代アートの作品のお話を伺い、店の中の地下室へ案内してもらいました。

なぜ商店街に地下室があるかというと、商店街は何度か火災に見舞われており、火災から家財を守るために地下室を設ける商店が多かったのだとか。当時の技術では排水が上手くいかず、水が溜まったまま使われていなかったけれど十和田市現代美術館にその歴史の話をしたところ作品を展示することになったそう。

ameblo.jp

 

 こちらにも地下室のお話が詳しく載っています。

夏ミューぽんでアートの旅に出かけよう!(青森編その3)Tokyo Art Beat - ニュース、レビュー、インタビュー


梯子を降り、地下室へ。6畳くらいでしょうか。高さは2メートルくらいあって、かがまなくても楽に動くことができます。水を抜いた後の壁にはカビが生えていて模様のようになっており、歴史を感じる作品のようでもありました。

地下室の中央には日本列島。(栗林隆さんの作品)。
その横にはピンクの怪獣。(いらないおもちゃ交換会でそれでも残ったおもちゃを使用。藤浩志さんの作品)

私が行ったときAKI INOMATAの『Lines-貝の成長線を聴く』の福島県相馬市のアサリの殻の成長線の幅(アサリがストレスを感じると成長が進まず幅が狭くなる)を音にしたものが流れていて、東日本大震災以降の日本を怪獣が静かに見守っているという空間になっていました。

 

藤浩史さんのインスタグラムの写真に地下室の写真が載っています。

www.instagram.com


置く場所が美術館の中だと全然意味をなさなくなる、ここでしか見られないアート。私はそういうものを旅先で探している気がします。そこでしか見られないものを求めて旅をするし、旅がしたくなるんじゃないかな。

 スムージーを買おうか迷っていると、これは十和田市で作られていてと詳しく説明して下さいました。店にあるものはたぶん、アート以外でも全部説明できそうな方でした。包むときも横尾忠則の紙で包んでおきますね、って始終ニコニコしていて私もニコニコして、質問できて話も弾みました。レジ周りに茶葉があって、あぁ、ここはやっぱりお茶のお店なんだと納得。青森から世界と繋がる気持ちになって嬉しい気分でお店を出ました。

 

三沢空港までは事前に電話予約をしていた乗り合いタクシーで三沢空港に向かいました。美術館前まで迎えに来てもらって40分程度で空港へ。何か話そうと思いながらも結局話せず。

 

三沢から羽田へ。そして福岡へ。青森美術館めぐりの旅の記録にお付き合いくださりありがとうございました。

これにて終了です。

【交通】

三沢空港ターミナル株式会社(三沢空港公式サイト) 三沢空港~十和田市街地乗り合いタクシーのページ

 (PDFのパンフレットに詳しく書いてあります)

 

十和田市施設】

市民交流プラザ「トワーレ」

十和田市民図書館

【美術館】

十和田市現代美術館

 

【飲食店】

とんかつTONTON

 【店舗】

松本茶舗 - お茶と 有田焼 キッチングッズ

 (個人のお店のため、時間には余裕を持って、話せたらラッキーくらいで行くといいかもしれません)

 

リンク先や情報はすべて2020年1月15日現在のものです。