青森美術館めぐり③「二日目・青森市内観光」善知鳥神社・青森県立郷土館・棟方志功記念館
青森市内のホテルを出た私は、歩いて15分から20分ほどの善知鳥(うとう)神社
に向かいました。
小雨が降り、傘をさして融けかけの雪の中を歩くのはなかなかに手ごわい!
善知鳥村は青森市の昔の地名。
地元の方は、うとう鳥の親子の情愛を題材にした善知鳥舞を思い出す方も多いのかも。
棟方志功も子供のころ境内で遊んだそう。
善知鳥神社からまた歩いて10分~15分で青森県立郷土館へ。
バスを待つ間の30分程度で3階分の展示を大急ぎで見て回りました。
青森に住んでいたら小中学校の授業で当たり前のように習うことが
分かりそうな気がして、どうしても行ってみたかったのです。
クマやキノコを発見。
埋葬の際や祭事に使われていたのかもしれませんが、
写真がない時代、こういうキノコは食べていいんだよ、
あの森にはこんなに大きなクマがいるんだぞ、
とか子供に教えるツールになったりしていたのかも?などと
考えたりしました。遊びで作ったりもしていたのかな。
縄文時代からかごを編む技術や漆を塗る技術があったと知り、とても驚きました。
リンゴ農業の歴史なども展示。
そしてあおもりシャトルルートバスねぶたん号に乗り、6分ほどで棟方志功記念館へ。
(郷土館と志功記念館はかなり離れているのでバスやタクシーがおススメ!)
青森駅方面に行くバスは1時間後。
1時間で見終わるかと心配しましたが、30点ぐらいがじっくり見られてよいという
棟方志功の考えから、展示数は少なめです。
大きな作品が多く、広すぎないのでパッと見るだけなら15分くらいあればいいのかも。
解説など読みながらじっくり見るには30~40分ほしいところ。
左手の建物が棟方志功記念館。
『二菩薩釈迦十大弟子』
二菩薩釈迦十大弟子部分。
『怒天神の柵』(いかりてんじんのさく)
さてこれは誰でしょう?
この人物が讒言により太宰府に左遷され亡くなった後、京ではたたりが起こる。
鋭角的な衣は雷を思わせ、背景の梅は太宰府のイメージ。
名前が書かれていなくても菅原道真だと分かりそう。
『幾利壽當の柵』(きりすとのさく)
漫画の集中線みたいな後光が眩しい!
油絵から版画へ。版画から板画(はんが)へ。
自分が作るものは版画ではなく板画と呼ぶ志功。
油絵の力強さを版画で表現したかったのだと考えると
板画の画面の外に出てきそうな力強さもよく分かります。
「柵」は四国巡礼の時に寺々へ納める札の意味で、
自分の願いと信念をその寺に納めていくという意味で
首から札を下げていた札のこと。
志功は作品に念願をかけておいていく、という意味で使っているそう。
モノクロもカラーも画面からあふれ出てくるエネルギーが半端ではなく、
生命力にあふれる作品でした。
棟方志功記念館前のバス停から向かいの建物を見上げると、遊び心あるものが。
【交通】
あおもりシャトルdeルートバス<ねぶたん号> 一回乗車大人300円 1日乗車券700円
【神社・郷土館・美術館】
リンクはすべて2020年1月15日現在のものです。