ヨシトのたびかん

主に福岡。ときどき県外の美術館までの小さな旅や展覧会の感想など

九州国立博物館『よみがえる正倉院宝物 ー再現模造にみる天平の技ー』

先週、小雨降る太宰府天満宮へ行って参りました。

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花菖蒲は満開、あじさいが見頃でした。天満宮の手水舎では「花手水」も見られました。

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九州国立博物館の『よみがえる正倉院宝物 再現模造にみる天平の技』展へ。
出品作品はすべて再現された模造品だそう。

外見だけを似せるのではなく、当時と同じ材料や技法、構造の忠実な再現を目指しています。当時はあったけど今はない材料や道具を名工たちが試行錯誤しながら作る過程が映像で見られるコーナーもありました。

パンフレットにも大きく載っている螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)は明治の物と平成の物が並んで展示されています。平成に製作された琵琶は弾くと音が鳴り、会場では録音された琵琶の演奏を聴くことができます。

私のお勧めは稲垣蘭圃の「正倉院御物修理実況図」という修理の様子を描いたもの。
よくよく見ると茶目っ気たっぷりなので、会場に行ったらじーっと見て笑ってほしいなぁと思います。
自分の作業に熱中して人の桶を倒したり、顔の長い人の帽子が高さのある帽子になっていたり、一人一人の顔が違って面白いです。

2021年6/13日迄。

九州国立博物館 | 特別展:「よみがえる正倉院宝物 - 再現模造にみる天平の技 - 」

 

4階の文化交流展示室では葛飾北斎の「日新除魔図」がお勧めです。写真撮影も可能。

北斎が83歳から84歳にかけて毎日描いた獅子図や獅子舞人物図。日めくりのカレンダーのように毎日違う絵を見ることができます。(似てる構図があったり、飛ばしている日もあったりします)。
行った日付の「日新除魔図」が観られるとちょっと嬉しいので、毎回寄贈者顕彰室を覗いてしまいます。(縄文のコーナーのすぐ近くの第1室という部屋にあります)

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