ヨシトのたびかん

主に福岡。ときどき県外の美術館までの小さな旅や展覧会の感想など

ミーハーな元審神者が福岡市博物館で『侍展』を見てきたでござる。

急に肌寒くなった10月の半ば、平日にもかかわらず

福岡市博物館の特別展の展示室は静かな熱気に包まれておりました。

 

広い展示室には刀の展示ケースがずらりと並び、

その前に20代から40代くらいの女性たちが静かに、しかし熱心に

刀の一振り一振りをじっくり見つめています。

 

刀剣乱舞のオンラインゲームはやめてしまったけれど

にぎわっているので自分も見てみたい!というミーハー魂に突き動かされて来館。

むむむ、これは予想以上に女性が多い。9割がた女性ではあるまいか。

 

前売りの引き換えチケットはこちら!(めくると長谷部が居ます!)

 

少しかがんで刀に目線を合わせる。

右から左、左から右に視線を移動しながら眺めていると

「鍛え(地鉄に現れた肌目の模様)」や

「刃文(焼き入れの技術によって生ずる模様)」が

見やすいような気がします。

 

会場のいくつかの刀に「私のイチおし」のキャプションが。

通常の解説文とは別に、一般の方が考えた刀の見どころや熱い思いなどが書かれていて

みんな史実に詳しすぎでは? と思いながら楽しく読みました。

うろ覚えですが「海の上で渡された短刀だから鍛えが波の渦のように見える」

みたいな感じで書いてあったりするのです。

刀の見方の本などを読むと、用語を理解しなくっちゃ!

と謎の強迫観念におそわれ「私まだ理解できてないのに見たくないなぁ」などと

博物館に向かう足が鈍っていたので、

こういう刀剣鑑賞ライト層にも優しいとっかかりがあると有難い気がしました。

 

そしてびっくりだったのが刀の4K映像。

圧切長谷部と日光一文字の紹介映像で、黒い背景のなか

刀がまるで透明なクリスタルで出来ているように浮かび上がっています。

鍛えや刃文がくっきりと映し出される様はまるで星空や宇宙を見ているようでした。

 

そして刀以外でのお勧めは鎧。

大鎧に使われている布や紐がカラフルで色遣いにキュンとしてしまいました。

時代が変わるにつれて鎧の形も色々と進化をしていく様子が

展示品を見ていくと分かるようになっています。

 

有料の音声ガイドを借りて聴きながら、ゆっくり見ていると2時間半が経っていました。解説は声優津田健次郎さんの低くて優しいナレーションボイス21件と

日本号として喋っている3件のボーナストラックが聴けますぞ。

 

 特別展「侍」~もののふの美の系譜~は2019年11月4日(月・振休)まで!

samurai2019.jp

 

 ~おすすめの1冊~

図解 日本の刀剣(てのひら手帖)

私のようなライト層にも優しい解説と情報量。初心者向けで読みやすいです。