ヨシトのたびかん

主に福岡。ときどき県外の美術館までの小さな旅や展覧会の感想など

個性的な仏像に会いに『~仏の国の輝き~タイ』

タイの仏像、というとなんとなく金ピカで大きな仏像をイメージするのたが、

実際のところよく分からない。

 

以前九博で大ベトナム展が行われたとき、砂岩の像の立派なものが多かったので、

タイもそんな感じなのかなぁと予想を立てて会場に入る。

honjitu.exblog.jp

 

 

展示品に優しい環境にするため、いつもより温度や湿度が高いようだ。

(たいして変わってなかったらゴメンなさい)

 

いとうせいこうさんとみうらじゅんさんの音声ガイドを借りて、

解説を聞きながらじっくりと眺める。

 

結界石。砂岩のキラキラしたのが分かりやすい。やはり砂岩の仏像が多いのかと思いきや。

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砂岩の像も多いが、立派だな!と思うもの

青銅で出来た像が多かった。

瞑想中のブッダを雨風から守る竜王ムチリンダ。

ブッダが座っている土台はとぐろを巻いた蛇の上で、頭まで細かくウロコの模様が描いてある。

背中側も手抜きなし!

 

『ナーガ上の仏陀坐像』f:id:tabikan-yosito:20170504235808j:plain

 

 クメール文化の影響を受けたという細かい彫刻の表現は砂岩よりも青銅が向いているんだろう。

それとも砂岩よりも青銅が採れやすい土地だったりするのかな?

タイは暑いイメージがあるけれど、この仏像を制作している時はどこか涼しいところで作業をしたんだろうか。

 

 

会場内には一ヶ所だけ写真が撮れるコーナーがある。

彫刻が施された数メートルはありそうな高さのある大きな扉で、一体どうやって日本まで運ばれてきたのか気になるところ。

 

この大扉は撮影が可能で、念のため

撮影オーケーの看板を確かめてスマホを構えたものの、

シャッター音が鳴ると周りの外国人の観光客が非難がましい目で振り返ったのにはドキリとした。

「シャッター音を鳴らしたくて鳴らしたわけじゃないし、

あなたを撮っているのではないし、ここは撮影オーケーなんです」

なんて言葉が日本語以外で出てこなくて泣ける。

消音設定にしているのに、なぜ音を出すのかわたしの〇Phone!)

 

 

旅の恥はさておき。

日本にはあまり居ないタイプだよなぁと思うのがウォーキングブッダと

飾りがジャラジャラのブッダ

面長の顔に笑みを浮かべ、歩き出そうとする身体の動きが軽やかな前者は

スキップしそうな雰囲気がある。

 

仏陀遊行像』

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後者は一見するとレースを身にまとっているよう。

レースの穴のような無数の小さなくぼみには宝石やガラスがはめ込まれていたそうで、

さぞ華やかだったんだろうなと思われる。

宝石がなくてもレースのような装飾品だけで魅力的な仏像でした。

 

『宝冠仏陀坐像』

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www.kyuhaku.jp

 

ぶろぐるぽに参加しています。

画像は2点以外、九州国立博物館のぶろぐるぽよりお借りしています。

 

 大宰府天満宮の敷地内の楠が青々としています。

初夏の爽やかさとタイの仏像は相性が良いかも。